薬剤師・認知症対応力向上研修会
今後、高齢者が増加することにより、身近な主治医(かかりつけ医)のもとに通院する期間に認知症を発症するケースの増加が予想されます。
認知症の人も、可能な限り住み慣れた地域で、自分らしい暮らしを人生の最期まで続けることができるためには、地域包括ケアシステムの構築が重要であり、日ごろから高齢者と関わる機会の多い薬剤師が、軽度認知障害患者に早期に気付き、健康相談受付や受診勧奨、関係機関の紹介などを行うことにより、地域包括ケアシステムの推進に大きな役割を持ちます。
道では、北海道薬剤師会と連携して、認知症患者やその家族を支援するための基礎知識及び医療と介護の連携の重要性等について習得することを目的とした薬剤師・認知症対応力向上研修会を毎年実施しています。
薬剤師認知症対応力向上研修の目的・意義
<全体>
● 認知症の人や家族を支えるためのかかりつけ薬剤師・薬局の役割を理解する
● 認知症の本人や家族の視点を重視したアプローチと早期発見・早期対応の重要性を理解する
● 認知症の病態や症状、治療・ケア、制度に関する基本的な知識を理解する
● 認知症の人の状況に応じた薬学的管理・服薬指導および、相談対応を含む医薬品提供を通じて、
多職種連携によって認知症の人と家族の生活を支えていくことを理解する
● かかりつけ薬剤師・薬局として、地域の中で関係機関等と連携して対応する重要性を理解する
<基礎編>
かかりつけ薬剤師の役割や認知症施策、認知症の概要など認知症全般の基礎知識について理解できるほか、薬局業務における実践および地域・生活における実践についても座学にて理解する
<応用編>
基礎編で学んだ認知症に係る知識を実践で活用するための対応力を、講演の聴講および参加者同士によるグループディスカッション等を通じて身につける(基礎編の修了者が対象)
受講修了者リスト
道では、薬剤師・認知症対応力向上研修会の受講を修了した方のリストを公表しています。
なお、令和5年度からは、基礎編と応用編にわけて研修会を実施しています。
〇令和4年度
〇令和5年度
〇令和6年度
〇令和7年度
研修の概要
〇令和4年度
<講演>
(1)かかりつけ薬剤師の役割
(2)基本知識
(3)薬局業務における実践
(4)地域・生活における実践
〇令和5年度
・基礎編
(1)かかりつけ薬剤師の役割
(2)基本知識
(3)薬局業務における実践
(4)地域・生活における実践
・応用編(基礎編の修了者が対象)
<講演>
認知症患者との関わりについて、薬剤師が実践すべきこと
<グループワーク>
事例検討
〇令和6年度
・基礎編
(1)かかりつけ薬剤師の役割
(2)基本知識
(3)薬局業務における実践
(4)地域・生活における実践
・応用編(基礎編の修了者が対象)
<講演>
介護保険制度とケアマネジャーの役割~ケアマネ視点から見た薬剤師との連携と可能性
<グループワーク>
事例検討
〇令和7年度
・基礎編
(1)かかりつけ薬剤師の役割
(2)基本知識
(3)薬局業務における実践
(4)地域・生活における実践
・応用編(基礎編の修了者が対象)
<講演>
認知症基本法が意味すること、そして私たちがやれること
~札幌市の施策と桑園地区での私たちの『まちづくり』活動から~
<グループワーク>
事例検討
